THE TRUE TASTE OF JAPANESE TEA
CONCEPT
この玉露、日本一
日本一のお茶とは、いったいどのようなものでしょう。
日本最高峰の全国茶品評会では味や香りはもちろんのこと
微妙な色あいや、かたちの美しさにいたるまで
すべてに完璧を求められる厳しい審査が行われます。
トップに選ばれ続けるのはこの上なく難しいことなのです。
ただ、幾度も日本一を獲得してきたことだけが
「八女が日本一」である理由ではありません。
日本でも最も多い約200人のつくり手たちがみな
熟練の技術と知識、いや人生のすべてを注ぎ込む。
彼らの日々の研鑽と類い稀なる情熱の集積こそが
八女の茶づくりの本領であり、日本一たる所以なのです。
最高のつくり手たちが頂点を目指して生み出す
まさに茶の極北、この玉露、日本一。

VISION
人生を変える
奇跡の一滴
冴えて鮮やかな茶葉の色沢
淹れた瞬間、香り立つ甘く新鮮な香り。
黄金の水のおもてはどこまでも澄み切る。
口中にとろり一滴、ころがれば幾層にも重なって響きあう圧倒的なうまみ。その印象は消えずに続くのに不思議と爽やかな後味。
ほんのわずか口にしただけで瞬く間に五感のすべてが目覚め眼前にまったく新しい地平が広がる。
それが八女伝統本玉露です。
私たちが生み出そうとしているのはお茶という概念を遥かに超えた一生涯、忘れることのない特別な体験。
あなたの人生を変える「奇跡の一滴」なのです。





STORY
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生産工程
日本一の玉露は日本一の技で作られる
生産工程
玉露の栽培はあまりにも手がかかるうえに、極めて高度な技術と長年にわたる経験、未来を読む勘、さらには運をも味方につけることが要求されるため、産地は年々減少の一途をたどっています。そうした中で八女は生産量で全国の50%以上を占め、品質でも全国トップを誇る名実ともに「日本一の玉露の産地」です。玉露はそもそも日射量の少ない山間の畑で、あえて茶樹の枝を剪定しない「自然仕立て」で栽培されます。茶樹にあたる日光を避けるために茶園全体に覆いをかぶせるのが特徴。これによって緑茶の旨み成分であるテアニン(アミノ酸の一種)を増加させ、特有のとろりとした甘みが生み出されます。八女では新芽が1葉出たら、新芽を傷つけることがないよう茶畑をすっぽりと覆う棚に藁で編んだ「すまき」を広げていきます。現在、ほとんどの栽培地が化学繊維で被覆しているのに対し、あえて手のかかる伝統的な方法にこだわるのは、化学繊維だとどうしても畑の温度が高くなり過ぎるから。また、藁は新芽の呼吸を感じ取り、湿度を調整する役割も果たしてくれます。ちなみに日本全国の茶の産地のなかでも、藁ですまきをつくるのは八女だけで、藁をすまきに編む機械は、もはや八女にしか存在しません。遮光率85%から始め、摘む前の10日は茶葉の微妙な変化を見極め、気温や天候を考慮しながら棚の上に徐々に藁をまいて、最終的には98%まで遮光します。
光を遮ることで養分がてん流して、芽がゆっくりと育ちます。新芽が上へ上へと成長しようとする自然の生命力が、旨みの源となるのです。いよいよ摘み採りの日。大変な手間と労力、愛情を注がれて育った玉露は、その摘み方も特別。葉が4、5枚開いた頃に、上の方の1つの芯と2枚の葉の状態の部分だけを摘む「一芯二葉」は、手摘みでなければできません。また実際に摘む際には茎の裏を指の腹で、静かに折れるまでゆっくりと曲げていき、丁寧に竹籠に入れます。極上の玉露では形の良さも大切な要素だからです。摘まれた生葉は、葉の成分がそれ以上変化しないよう、酵素などの働きを止めるために蒸しあげられます。最適の状態に持っていくためには、蒸気の量など微妙な調整が必要で、ここでも経験と勘が問われます。蒸しあがった茶葉は、熟練の職人によって解きほぐされ、揉まれ、最後に美しい針状に伸ばされます。
このように八女伝統本玉露は、なにもかもが特別です。美しい見た目、複雑で深い旨み、独特の爽やかな香りは、茶づくりに関わる人々の強い思いと情熱、繊細な心配りと長い経験に裏打ちされた熟練の技に支えられているのです。 -
受賞歴
八女伝統本玉露 受賞歴
受賞歴
全国茶品評会
茶業界で年に一度開催されるお茶の出来(品質)を競う「全国茶品評会」において、八女伝統本玉露はその年の毎年多数の入賞し、「日本一の玉露の産地」として生産量はもちろん、その品質も日本一である事を証明しています。
- 農林水産大臣賞受賞
- 第64回、第65回、第66回、第67回、第68回、第69回、第70回、第71回
地理的表示保護制度(GI)取得
長年培われた特別の生産方法や気候・風土・土壌など、生産地の特性により、高い品質と評価を獲得するに至った産品の名称)地理的表示)を知的財産として保護する制度、『地理的表示保護制度(GI)』を取得しました。
八女伝統本玉露地理的表示について登録の公示はこちらから2016 日本茶AWARD
日本茶のもつ幅広い魅力を世界に伝えることを目的に2014年から開催される、古くて新しい日本茶の品評会「日本茶AWARD」において2016年八女伝統本玉露が大賞を受賞しました。
- 2016年
- 日本茶AWARD 日本茶大賞受賞
PRODUCER
INTERVIEW
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三宅浩史
Hirofumi Miyake
三宅銘茶農園
三宅浩史Hirofumi Miyake
三宅銘茶農園
理想の玉露を追い求め 自然を相手に究極を目指す
父の畑を引き継いで、茶の生産を手がけるようになったのは2年前のことです。それまでの約20年間は技術指導員として働いていましたから、製茶に関する知識は十分に持っていると思っていました。でも、実際に自分でつくりはじめると、なかなか理想とするお茶はできないものです。
土の性質や日当たりなど、畑によって生育条件はさまざまです。また同じ畑の中であっても場所によってコンディションが異なるし、それで茶の出来に違いが出ることもあります。味はもちろんのこと、品評会では色や形も厳しくチェックされます。だから生産者は、これまでの経験、技術と知識を総動員して、全身全霊で究極を目指すのです。それでも良い玉露ができるとは限りません。相手は自然だからです。とくに春先の空は不安定で、一日に何度も天気予報を確認する必要があります。わずかな変調にもつねに気を配り、気温や日照を考慮して被覆の具合を調整します。茶摘みのタイミングで雨が降ったら、すべての計画がずれて、
それまでの苦労が台無しになってしまうかもしれない。「人事を尽くしたら、後は時の運に委ねるしかない」とも言えます。日本一に選ばれる生産者が毎年違うことからも、玉露の栽培がどれくらい微妙で繊細なものなのかを想像してもらえるんじゃないでしょうか。
600年の伝統をもつ八女茶と、110年続く八女伝統本玉露の歴史。連綿と続く文化の鎖の中に、自分自身が存在していることに誇りと責任を感じます。もっと技術を高め、磨いて、後進に伝えていかなければならない。恩返しという意味でも、ええ、狙うはもちろん日本一です。
1973年2月5日生まれ
地元の高校を卒業後、静岡にある国立茶業試験場で2年間の研修を経て帰郷。
JAにて茶の営農指導員として勤務したのち、黒木町にある実家の農園を継いだ。 -
栗原昭夫
Akio Kurihara
栗原製茶
栗原昭夫Akio Kurihara
栗原製茶
しなやかで強く旨味とキレがある 相反する魅力を併せ持つ傑作を
栽培、摘み方、加工……それらすべてに熟練のプロフェッショナルが携わることで、日本一の八女伝統本玉露は生まれています。どれも大切な作業ですが、栽培に携わる生産者として特に気をつけているのは、芽の生育に関わる「被覆」の工程です。芽の状態によって遮光の度合いを調整する過程では、天候や気温を加味して被覆の具合を判断しなければなりません。そこは経験と勘が頼り。玉露の栽培に携わって15年になりますが、まだまだ学ぶことがいっぱいです。この奥深さが、大変なところであり、また同時におもしろさでもあります。
色にも気を遣います。一口に「緑色」と言っても、土地や被覆の具合で、黒みがかったくすんだ緑から、透き通るような翡翠色まで、実に様々に変化します。もっとも良いとされているのは内側から光を放つようなエメラルドグリーン。品評会で上位に食い込むには色の美しさも重要なんです。すべてにおいて完璧でなければ受賞はできません。
目指すのは、見た目はしなやかだけど内側は充実しているような、強さと優しさが共存している茶葉です。味わいで言えばとんでもない旨味がありながらキレがいい。そんな相反する魅力がひとつにまとまった、力のある玉露。八女の伝統本玉露ならば、その理想は必ず実現できると確信しています。
玉露はお茶の最高峰ですし、日本一といえば、つまり世界一ですから、確かに品評会で1位を獲るのは難しい。この世界を知れば知るほど、その思いは強まります。でも、真摯な姿勢を崩さずに継続していけば、いつかは頂点に立てる。そう信じています。
1979年7月1日生まれ
八女農業高校を卒業、20歳で実家の製茶業に従事。製茶歴15年。 -
久間正大
Masahiro Kuma
おぼろ夢茶房
久間正大Masahiro Kuma
おぼろ夢茶房
玉露は飲み物ではなく体験 人生を変える感動を生みたい
玉露を育てるには、時間と手間がかかります。毎日、畑に足を運び、茶葉を観察し、仮説を立てて、なんらかの対処をする。この繰り返しです。茶摘みが終わっても決して気を抜けません。そこからは来年のための作業。とくに虫のつきやすい夏場は気を遣います。翌年の春をイメージしながら、大切に大切に育てる。そう、玉露は1年を通した仕事、いや、1年を賭けた仕事なんです。
採算?合いませんよ。品評会で1位をとれたら別ですが、お金のことだけを考えたら、こんな面倒なことやらないほうがいい。でもね、お茶を一生の仕事にするって決めたからには、やっぱり頂点を目指したいじゃないですか。八女で一番になれば、日本一になれる可能性が高いわけですから。もちろん、ここで得られた経験は、煎茶の栽培に役立っています。八女のお茶のレベルが高いのも、多くの生産者が日本一を目指して日々研鑽し、競争しているからだと思います。
ぼくはまだ玉露は2年目で教えてもらってばかりですが、八女全体が蓄積してきた玉露づくりの技術と知識は、とてつもなく広いし深い。その意味でも、やっぱりここがお茶づくりで日本一の場所なんです。
うまく表現できないけど、玉露はもはや飲み物じゃないと思うんですよ。だって、単に喉の乾きを潤すためのものではないでしょ。一生に一度出会うかどうかの、究極の一杯。その人の人生を変えてしまうかもしれない、特別な体験なんです。ただ「おいしい」だけでは終わらない、人の心を動かすお茶を、いつかきっとつくってみせます。
1979年5月10日生まれ
高校卒業後、農林水産省農業者大学校へ。卒業後、地元八女で就農。
茶栽培15年目。玉露の生産は2年目。
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